一人の少女の自殺から始まる物語。
と書くと、ソロモンの偽証っぽさが出ますね。

川崎朱音が自殺したことから始まり、彼女から遠い人間関係から少しずつ近づいていくと真実がわかるという物語。
遠くからではテレビを見ているのと何ら変わらないゴシップでしかないから、外野による探偵など不要であると叩き切り、少し近づいてみると関わることでより調和が乱れて不幸になるが故に埋没することを選ぶ。
近づけば近づくほどに、人というものの印象はこれほどまでに変わるのか〜と面白くなりますね。
誰かにとって甘え上手の可愛い子は、誰かにとってはうざったくて憎たらしい。

川崎朱音はなんだったんでしょう。

誰かにとって価値のある存在になりたかった、だれにとっても価値のある人間になりたかった成れの果てはなんだったんでしょう。

この物語は莉苑が全て語ってしまいましたが、【世界は生きているもののためにある】でおしまいです。
【死んだあの子に口はなし】なのです。
世界にどれだけの傷を残そうとしても、死んでしまっては何の意味もないのです。

川崎朱音はその後、お化けになって出てきそうですね。
北校舎で死ぬ間際、あれほどまでの生への執着を見せたのだから、化けてでなくちゃ嘘でしょう。

莉苑は生きている人のために最善を尽くしているので、手紙を破いて捨てるという行為も納得です。
『くひっ』という笑い声が忘れられなくなる一冊。

  • -
  • 13:49
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

Comment





   

PR

Calendar

S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< October 2019 >>

Archive

Mobile

qrcode

Selected Entry

Comment

Profile

Search

Other

Powered

無料ブログ作成サービス JUGEM