ラットレース
最近、本屋にふらりと立ち寄って、ちょっと目に付いたタイトルを片っ端からメモしています。
そして、そのまま図書館で検索をかけて借りています。
おかげさまで、借りる本に脈絡もなければ、ジャンルの壁さえありません。
といっても、ミステリ側に偏りがちなのは認めます。
冒頭だけを読んだら、イジメ問題?という感じでしたがそんなことはない。
突然、インコの下から、半透明なオッサンの頭が現れ、そのままとり憑かれて、てんやわんや。オッサンが殺人事件の被害者であったこともあり、事件解決にも身を乗り出してしまう、そんな話です。
これは純粋なミステリというよりも、ミステリファンタジーでした。
でも、ちゃーんと、『ラットレース』の意味は掴んだような気がします。タイトルの意味が掴めたなら、ちゃんとその話を理解できたような気がします。
タイトル、それすなわち、中身をもっとも短い言葉で伝えたものだと思ってますから。
まあ、事件解決が云々かんぬんより、わたしは片里名が、実はこんなに行動派だったのかと思うと衝撃です。
実は犯人は誰だったのです!に主眼が置かれていないのは確かなので、そこで衝撃を受けるような話はなかったのですが、片里名・篠田・水瀬の3人を囲む話はびっくりしました。
蓋を開ければ、言葉が足りないだけとかいって、すごい青春を感じる!と思いつつ、エンディング。
笑えたのは、中島と伊藤ですね。
最終的に、そんな展開!?と上の3人と同じくらいびっくりです。下僕体質は元からだったとはね。
あと、上手いなーと思ったのは、前半の文章の書き方です。
少し不自然な三人称だとは思いましたが、作風だと思ってました。それがそうではないと分かったときは衝撃でした。
なるほど、それも含めて全てが伏線か。
前作『削除ボーイズ0326』にも興味がわきました。
別の話ですが、『遥か4』については、もう少し情報が出るのを待ちます。
現段階では『水色勾玉』の設定が被ってなんともいえません。