零崎曲識の人間人間 (講談社ノベルス ニJ- 21)
西尾 維新
いやぁぁぁぁあああぁああああああああああああああああああ!!!
死んじゃ嫌だぁぁぁああああああ!!
もう、涙が…涙が出るよ…
これで、曲識さんは死んじゃったし、軋識くんっていうか大将くんの最期も見えた…
『人間ノック』で玉藻ちゃんが『西東天』の名を紡いだときに、『ネコソギラジカル』で潤ちゃんが零崎一賊の全滅を言ったことをちゃんと覚えていればよかった。
覚えていたくないことを覚えていなかったからか、もう一度、同じ痛手を味わう羽目になった…orz
そうでした、零崎一賊は全滅したのでした。人識くんと、舞織ちゃん以外の、誰も生きていないのでした。殺せない殺人鬼だけが生き残ったのでした。
な、なみだがでるよ……
『ネコソギラジカル』で潤ちゃんに言われてショックを受けて、人識君が生きていて歓喜して、人間シリーズがすごい嬉しかったけど、撃沈した。
恐らく次巻は『人間失格』だと思うのだけど、そのときも同じような痛手をこうむるような気がします。覚えていたくない事は、覚えない。零崎全滅なんて覚えていたくない…orz
曲識さんの話は、竹取山決戦の後日談から開始。
この時点では、全員御存命です。双識さんが女子中学生に対するプロであるのという、真性の変態っぷりを遺憾なく発揮しています。それでも、零崎一賊の長兄であることも忘れていないんだから、器が広いのだか、小さいのだか…
一日百通を越えるメールの全てが、文字数制限いっぱい(5000文字分)だと思うと、キモイですが、それでこそ、零崎双識だという気もしないわけじゃありません。
人識くんと出夢くんは、べろちゅーをする間柄のようですが、カップリングは組みません。基本的に、西尾維新は全て単体萌え。
彼らは愛情じゃなくて、友情。零崎一賊が血のつながりではなく、流血のつながりなら、ここは流血の友情。
きっと、殺し名1位と3位の秘蔵っ子同士だからこそ、成り得た関係だと思うの。
後ろに行きがちな、曲識さんの『少女趣味』の理由がわかりました。なるほどねぇ…
右下るれろが、何故この話にかかわってきたのかの理由も、なんとなくわかる、ランドセルランドでした。
クラッシュクラシックでの人識くんと舞織ちゃんは非常に可愛かったです。これは、『人間試験』から大して時間がたっていないのね。
まだ、舞織ちゃんの手がなくて、人識くんが日本にいる。っていうか、掛け合いが愛しい。
曲識さんが二人に対して、連弾の譜面を渡したのは、最高に萌えると思う。曲識さんがどこまで知っていたかは定かではないけれど、きっと、舞織ちゃんのことなんか知らないのだろうけど、可愛かった。
『少女趣味』の殺戮条件に舞織ちゃんが入るのだとしたら、家族も問答無用なのか、零崎一賊…
いや、それはそれで、悪くない(笑)
ラストフルラストの大将くんは滑稽だったけど、大将くんは大将くんだから、絶対に想影真心に突っ込んで死ぬんだと想います。
ロイヤリティーホテルで初恋をした、曲識さんの恋が、一方的であれ、成就したのは不幸中の幸いです。笑って死ねて、それが満足ならいいの。最終的には、良いの。
大将くんの恋は、いっくんに阻まれて、絶対に成就しないのだけが空しい。
ああ、でも、本当に、悲しい…
数ヵ月後に、似たような悲鳴を上げるのかと想うと、また、虚しい…
とりあえず、もう一回、『人間試験』を読みたい。