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評価:
荻原 規子
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 1,785
(2012-11-28)
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ふと、過去を遡ったら記事にしていなかったのですね。
発売日前日にフライングゲット、翌日は有休を取得し、いつでも読める体勢で挑んだ最終巻でした。
色々と発売日を予測して、かなり前に有休申請していたので、わずかなズレも許されないという挑戦でした(バカなの。。)
オチは全くもって、荻原作品ですよね!ちょっと読んではもだえて、読んではもだえてを繰り返して、ひぃひぃいいながら辿りついたラストです。
全体を通すと、過去作品より恋愛に重きが置かれていた作品のようにも思えます。
なんでかなー泉水子が早い段階で、深行に心を寄せているのがわかるからかしら。
白鳥異伝や西魔女のような幼馴染であったことから発生する恋慕、愛情とは異なり、全くのゼロからの恋慕なので人が始めて恋をして、それを自覚し、飲み込んでいく姿が見られて、思わずジェラシー。誰にって、泉水子の初めての全てを勝ち得る深行に決まってるじゃないの。
最終的に姫神が真にどんな存在であるかについては明記がされませんでしたが、作中で何度となく暗示的に書かれているので、そこから推測したままにしようと思います。
たぶん、それが明かされるのは人類が滅びるときでしかありえないのでしょう。恐ろしいですね。
あと気になっていたのは、和宮が姫神と最初から一緒にいたという言葉。姫神が過去に遡ったとき、和宮はどうしていたのだろう?彼も共に遡れたのだろうか?どうなのだろう?
遡れていないのだとしたら、姫神が全てを忘れても、僕が記憶しているという言葉は、どこの時代のどこの姫神からと言うことなのだろう?ここはもう少し情報が欲しかった!
実際のところ、学園内では泉水子が圧勝したため、高柳に偽世界遺産として面に立ってもらうことができましたが、卒業後はどうなるのだろうなーと、ぼやややん。
物語はめでたし、めでたし、で終わっていますが、いまだ泉水子が世界遺産として候補に挙がることはないのだろうか?
姫神が覚えているところは、学園までのことかと思っていたのだけれど、それ以上先まで見据えていたんだろうか?
もし、荻原先生が現代設定の話を書くことがあるのならば、ほんの少しでいいから、この二人の今後の話しが見たい。後日談と言うかね、薄紅天女のときの遠子と小倶那みたいな触れ方でいいの、本当にめでたし・めでたしであることを確認したいですねー。
とりあえず、全巻そろえたので、記念に。
文庫版はどうしましょうねぇ・・・ハードカバーの方が雰囲気が良いので買わないだろうな。