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評価:
小野 不由美
新潮社
¥ 637
(2013-12-24)
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人生で十二国記を読み返すのは何度めか、数えるのは辞めにしましょう。
読み始めたら、なんだか全部読まないと気がすまなくなってしまっていけませんね。
小野主上は素晴らしいお方です。
十二国記の短編集です。
戴の話はほのぼのとしていて、ああ、この二人がせかせかのほほんと国を作る話が読みたいなぁ と思いました。
まずは二人が無事に再開できることを願っているのですが、再開はいつですか?!
続きが非常に気になる国です。
芳の話は男が男に惚れる話というか、惚れてた話ですね。
なんかもう、あんたァそいつのことが本当に好きだったんだねぇって言いたくなりますね。
BLな感じではないのですが、心苦しさは伝わります。
人に恥じない自分であることと、他人にとっても良い人であるかは別なんですね。
難しい。
楽俊と陽子の近況話の書簡。
友達だからこそ、言外のことを察してあげられるし、ほんの少し背伸びしあって高められるのかもしれません。
わたしは楽俊が大学を卒業してからどこに行くのかが気になるところです。
巧に戻ってもまだ半獣は職につけないだろうし、それまで雁で働くのか諸国を巡るのか。
楽俊はお金の心配をしていたからどこかで働くでしょうね。
いつか巧に戻れたら良いと思います。
才国の話は心が痛いばかりですよねー!
心にグサグサ刺さってしまい、ほんとすみません、すみません、としか出てきません。
采麟が後に穏やかな暮らしができるのだと知らなければ血を吐いて死ぬ…みたいな気分になります。
王とは本当に難しい。
最後の利広と延王の話はニヤッと。
利広の口から語られる慶国がとても良い感じなのは読者として誇らしい(?)です。
この後に泰麒を助けるべく波乱があるのだと思うと、慶は本当に最初の10年を良い形で乗り切れるか心配ですが、きっと成すと信じています。